モロッコ文化

【モロッコの民族衣装】情緒溢れる異国の旅をより楽しむ秘訣とは

モロッコは、北アフリカに位置するアラブの国。古くから受け継がれる北アフリカの文化、アラブ、そしてヨーロッパの多様な文化の影響を受けているモロッコの「民族衣装ってどんなもの?」と疑問に思っている人もいるのではないでしょうか?

モロッコに何度も足を運び、暮らしを体験している私は、現地でモロッコの民族衣装を着ていることがほとんど。それもそのはず、異国情緒なモロッコの風景にはピッタリなのはもちろんのこと、沢山のメリットがあるからです。

そこで今回の記事では、モロッコの現地の体験を含め、モロッコの民族衣装について語ってみたいと思います。

この記事を読むと

・ジュラバとカフタンの違い
・北アフリカ先住民の衣装
・情緒溢れるモロッコをより楽しむ秘訣

がわかります。ぜひ最後まで目を通してみてくださいね!

【The Djelleba】モロッコ特有の民族衣装「ジェラバ」について

ジュラバを着た男性とアイットベンハッドゥ

モロッコの民族衣装といえば、「ジュラバ」です!
西洋の文化の影響を受けた今もなお、ファッションの影響は受けずに、現地の人は伝統的な「ジュラバ」を着用しています。そのルーツはオスマン帝国にあり、アラブ文化の影響が大きく関わっているんです。モロッコでは主に男性が着用している姿を見かけますが、女性も日常服として着ています。

ジュラバの素材・色・デザイン

モロッコのジュラバ

「ジュラバ」は長くてルーズなタイプのローブで、もともとは、ウール素材が通常でしたが、今ではコットンで作られたものが多く広がっています。色のバリエーションは多く、デザインも様々。

そして、特徴はなんといっても’’とんがり帽子’’がついていること!

男性用のジュラバはシンプルかつトーンの低い色が多いイメージですが、女性用のジュラバは派手な色からシンプルな色までかなりバリエーションが豊かです!

腰のあたりに切れ目があるのが特徴で、風通しがいいように作られているそうなのですが、中に着用するポッケに手が伸ばせるので、重宝します。笑

ジュラバの横の切れ目
このように横に切れ目があります。

デザインは、現地の人が手縫いで刺繍をほどこしているものもあったりするんですよ!

現地の人はオーダーメイドで自分にぴったりのマイ・ジュラバを作ることもあるようで、いつか私も作ってみたいと思っています。

ジュラバの値段について

ジュラバの価格は1000円前後で購入できるものから、1万円近くするものもあります。その素材のクオリティーもかなり違うので、「旅の間だけ気軽に使いたい!」という場合は安価なもので十分ですが、「帰ってからも使いたい!」と長い目でみる場合は、値段だけでなく素材にも注目することをオススメします。

【女性編】ジュラバの着こなし

モロッコの現地女性はジュラバをオシャレに着こなします。イスラム教を信仰している関係で、女性はヒジャブと呼ばれるスカーフを頭に被っているので、その色や柄との組み合わせを楽しむ姿も…!

ワンピースのように着られるので、日常服からお出かけ用までその用途によっても「ジュラバ」を揃えるようです。

【男性編】ジュラバの着こなし

砂漠に住む遊牧民が多く住むモロッコでは、頭に砂が入り込むのを防いでたとも言われています。

そのためか、モロッコの現地男性は、ジュラバの特徴であるとんがり帽子を被っている姿を目にします。

ジュラバを着た男性とシェフシャウエンの街並み

余談ですが、メディナの風景には、この現地の人の後ろ姿があってこその異国情緒たっぷりな雰囲気が味わえる気がしています!

日差しの強いモロッコでは、帽子が日除けになるんだとか。また、サハラでは、風避けや砂避けになるんだそうです。

【The Caftan】 モロッコ特有の民族衣装「カフタン」について

モロッコのカフタン

「ジュラバ」と同じくらい、モロッコに浸透しているのが、「カフタン」です!

「カフタン」には、あらゆる種類のスパンコールや刺繍が施されており、通常は結婚式・洗礼・宗教祭のイベントなどのフォーマルな服装として親しまれています。通常は女性が着るドレスとして親しまれているので、男性用はありません。

カフタンの素材・色

カフタンの素材は様々。

・シーツ・ベルベット・シルク・サテン・コットン
と、長い歴史のなかで多くのテクスチャーが試されてきました。今では使用する素材に応じて、特別な機会・日常のお出かけ用と使いと分けられています。

最も上質なカフタンはシルクやベルベットで作られているのだとか!

色もこれまた様々で、比較的原色ものが多い異印象です。

カフタンのデザイン

カフタンの刺繍

ジュラバが比較的日常使いなのに比べ、カフタンはスパンコールや刺繍がやゴージャスで、華やかな印象です。

モロッコではカフタンは伝統的にもモロッコの女性に非常に人気があります。そして、現在は、王国の各都市が独自のカフタンと刺繡のスタイルを持っています。主な4つは以下の通りです。

・Chameli(Tetouan / テトゥアン)
・Fassi(Fez / フェズ)
・Meknessi(Meknes /メクネス)
・R’bati(Rabat / ラバト)

それぞれの刺繍のスタイルがありますが、見た目ではなかなか見分けられません。ですが、カットに関しては、主に2つのモデルがあり、長くてまっすぐなカットのフェズのモデルと、伝統的に短いカットのテトゥアンのモデルがあります。

カフタンの価格について

カフタンの価格はピンキリで、1000円前後のものから、数十万円するものもあります。といっても、1000円前後のものは観光地など見かける、素材がペラペラのもの。伝統的なカフタンというよりは日常の簡単な衣類用・観光客用の簡易的に作られたカフタン風の衣類といったものでしょうか・

そのため、もしカフタンを手に入れたい場合は、どんな用途で使いたいのか?によって選ぶのがオススメです。

カフタンの着こなし

カフタンは、デザインや刺繍がゴージャスなものが目立ちます。主にパーティーやイベントなどに使われることが多く、大振りのアクセサリーを合わせたり、ウエストマークで華やかさを演出します。

北アフリカ先住民の民族衣装について

実は、モロッコの民族衣装は「ジュラバ」と「カフタン」だけではありません。モロッコには北アフリカの先住民である、アマジーグ(ベルベル)族が今も住んでおり、彼らの特有の衣装もあるのです。

ここでは主な3つの衣装をご紹介いたします。

【The Gandoura】ガンドラ

ガンドラを着た男性とサハラ

「ガンドラ」は、アマジーグの言語が起源となっており、主に北アフリカで着用される長いルーズガウンのことです。

見た目はジュラバによく似ていますが、主な違いは袖が短く、フードがないことです。男女問わず着用できるうえ、色もバリエーションが豊かです。夏に着用するのが一般的ですが、袖が短いのでモロッコの強い日差しでは、日焼け対策が必要です。

【The Deraa】デラー

モロッコのデラー

サハラでは、男性がデラーと呼ばれるゆるいガンドラを身に着けています。先ほどご紹介したガンドラと同じ類にはなりますが、その特徴は金色の刺繍と、2色に別れていることです。

青いデラーは日常生活に着用され、白いデラーは結婚式やその他の特別な機会に着用されます。

【The melhfa】メルファ

モロッコのメルファ

「メルファ」はジュラバとは大きく異なり、モロッコ南部サハラウィー)の女性が着る人気のドレスです。サハラウィーの女性は、吹く砂から身を守るためにメルファを身に着けていると言われており、頭から足先まで同じ柄や色の布なのが特徴なんですよ。

非常に大きな鮮やかな色の生地が多く、長さは約4メートルほど。体を包み込むことで熱から守る役割があるのだとか。

モロッコ民族衣装を着てみよう!情緒溢れる異国をより楽しむ秘訣

ジュラバを着てフェズの街並みを歩く
モロッコではジュラバを着て街を歩くのがオススメ

モロッコの旅では、「ジュラバ」や「カフタン」を着て旅を楽しむのも1つ。モロッコ民族衣装を着て、情緒溢れる異国をより楽しむ秘訣についてお話ししていきます。

異国情緒なモロッコには「ジュラバ」が良く似合う

モロッコの王宮のドア

モロッコといえば、鮮やかな色や精巧な装飾で施された建物が特徴的です。そんなモロッコの異国情緒な風景には、ジュラバが良く似合います。先述した通り、カフタンはやや綺麗めなドレスになりますので、日常使いにはジュラバがオススメ。

私自身も現地の風景に合うように、ジュラバを着て街を歩くことがほとんど。スーツを着るとどこか気持ちがシャキッとするように、服装で気持ちも結構変わります。モロッコのジュラバを着てよりモロッコの雰囲気を体感してみてはいかかがでしょうか?

お気に入りのジュラバを着て、お気に入りのスポットで写真を撮ればモロッコをより楽しめます!

カフタンは観光客用に路上で売っている

カフタンが売っているショップ

観光地などの大都市の路上で、簡易的な素材のカフタンを見かけることがよくありますが、かなりチープな作りとなっていることが多いです。

旅行中だけとりあえず試しに着てみたい!という目的であれば、それでもいいかもしれませんが、できるなら現地用のジュラバを手に入れるのがオススメ。

値段もカフタンと変わらずに、1200円〜1500円ほどで買えるものもあるので、ジュラバなどの衣類が売っているお店に行って、自分が気に入ったものを見つけてみてくださいね!

ジュラバを着ているとモロッコ人は喜ぶ

ジュラバを着て歩く

私自身、ジュラバを着ることが多いのですが、モロッコの文化をリスペクトしていると思われるのか、「ナイスジュラバ!」と嬉しそうに声をかけられることが多いです。

たとえば、外人さんが着物を着ているのを見たら、「きっと日本が好きなんだろうな」って思いますよね。それと同じで、自国の文化に興味を持って楽しんでいる姿をみたら現地の人も嬉しいのです。

ましてや遠いアジアの人となればなおさらのこと。現地の人が喜んでいると、自ずと自分自身も喜びが生まれ、旅がより一層楽しくなりますよ!

ショッピングに有利な場合も!?

ワルザザートのショップにて
ワルザザートのショップにて。仲良くなりクスクスをご馳走になるまでに…!

必ずしもそうとは限りませんが、ジュラバを来てスーク(お店)を回っていると、店主と仲良くなりやすいからか、悪質なほど高い値段で提示されることが少なくなったように感じます。

おそらく、’’外国人!!’’という雰囲気を醸し出しているほうが、心ないモロッコ人の目にとまりやすいのかもしれません。彼らの中には残念ながら「外国人にいかにしてお金を払ってもらうか?」ということばかりに一生懸命な人も多くいます。

でもまずは、自分から現地の文化や人を尊重することに意識を向けていれば、そういったことも起きにくいのではと感じています。

というのも、私自身モロッコに何度も足を運び長期間滞在している中で、インターネットでよく見るような悪質な事柄に出会ったことはありません。

たまたまと言われてしまえばそれまでなのですが、現地ではモロッコという土地を理解し、彼らの文化や価値観を尊重するということを大事にしているのは、少なくとも関係があると思っています。

モロッコの民族衣装を着て旅を楽しもう

モロッコのカフタンショップ

今回は、モロッコの民族衣装についてお話してみました。「ジュラバ」「カフタン」の違いや、この2つだけはないモロッコの伝統的な衣装について知ってもらえたのではないでしょうか?

モロッコの旅では、現地の民族衣装を着ることでよりモロッコをより楽しめるよ!というポイントもご紹介してみました。

異国情緒なモロッコをぜひ楽しんでもらえたら嬉しいです。

また、AtoZ Moroccoでは、モロッコのオリジナルツアーの企画からプランニングまで、「その人の旅への想いや願い」をかたちにするカスタムメイドツアーをご提案しています。

これからモロッコの旅をお考えの方は、無料でプランニングのご相談も受け付けていますのでお気軽にご連絡くださいね。

遠い国、モロッコの旅がより素敵で楽しめることを心より願っております!

モロッコこんなところ!
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Ayana

Ayana

Salam!モロッコでの現地交流をきっかけに、その魅力を伝えるべく、モロッコの情報発信をしています。現在は、オリジナルツアーを企画・提案することも。雄大な自然との触れ合い・現地人との交流・自己成長、モロッコツアーはすべてを叶える旅です。これまでの価値観が覆る、特別な体験を…!

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