モロッコ文化

すべて手作業?!モロッコのモザイクタイル「ゼリージュ」について

モロッコに限らず、イスラム圏のモスクや宿泊施設などの様々な場所で目にする美しいモザイクタイル。

細かくカットされたタイルを幾何学模様に組み合わせて作る装飾のことを「ゼリージュ」と呼び、一般的には「モザイクタイル」として知れ渡っています。

見るだけでも美しいモザイクタイルですが、タイルが作られる工程や使用される色の意味など、ちょっとした知識があると、その奥深さに見た時の感動がさらに大きくなります。

そこで今回の記事では、モザイクタイル「ゼリージュ」についてご紹介したいと思います!

モザイクタイル「ゼリージュ」とは

バヒア宮殿の床のタイル

「Zellij(ゼリージュ)」という言葉は「磨かれた石」を意味します。

小さなタイルのパーツを組み合わせて作る装飾は、とても巧妙でデザイン性のあるタイル装飾となっており、モスク・宮殿・邸宅などの大型建築に使用されているほか、インテリア用品・陶器などの日用品にも取り入れられています。

また、ゼリージュは偶像崇拝が禁止されているイスラム教で生まれた美しい装飾で、宗教的な精神世界を表現したことが始まりでした。

その美しく繊細な幾何学模様の魅力により、イスラム圏はもちろんのこと、現在では界中で愛されているタイル装飾となっています。

タイルのパーツは360種類以上!

この幾何学模様を構成するパーツは、なんと360種類以上もあるのだそうです。

タイルは粘土から形成され、窯焼によって色付けされます。そして、そのタイルはパーツ1つ1つ様々な形にカットされていきます。

パーツの種類の数を考えると、色や形の組み合わせのパターンは膨大にあることが想像できますね。

モロッコに訪れた際は、お気に入りの色の組み合わせや模様を、街中で探してみるのも面白いかもしれません!

タイルの色にも意味がある?もう少し深掘りしてみましょう!

モザイクタイルを形成する際に、伝統的に使用されている主な色は7色で、その色は白・黒・茶・赤・黄・青・緑となっています。

これらの色はイスラムのシンボルカラーともいわれており、各色に意味があるんですよ!

この意味には諸説ありますが、白・黒・茶は「スーフィ(イスラム教の神秘主義的宗派の信者)のシンボルカラー」、赤は「火」、黄は「空気」、青は「地球」、緑は「水」を表しています。

デザインはというと、どの作品もシンメトリー(左右対称)となっており、これには“無限”という意味が込められているんだとか。

偶像崇拝が禁止されているイスラム圏では、「人物や動物を描くこと」はタブーであり、絵やキャラクターに頼らずに、様々な色や形を使って宗教の世界観や自然を表現しようと工夫を重ねてきた結果が、イスラム独特のデザインに繋がっているのでしょう。

この美しい装飾は、神「アッラー」へ捧げるために歴史を通して追及され、発展を遂げてきたんですね!

モロッコの美しい「ゼリージュ」は職人さんの手作業

モロッコでは、モスク・リヤド(古くなった邸宅をリノベーションし宿泊施設としたもの)・レストランなどの、さらには天井水周りにまで、この色鮮やかなモザイクタイルを目にします。

モロッコのフェズのレストラン
フェズにあるレストランの内装

モロッコにはラグ・刺繍・革製品・食器などを作る様々な職人さんがいますが、このタイルもモロッコの職人さんによって手作業で作られています。

この職人さん達は、必要なスキルをつけるための長いトレーニングを積んでおり、モロッコの職人学校で技術を学んできた人も多くいます。

かつて、スペイン・イタリアなどのヨーロッパ諸国から、ベトナム・中国・インドなどのアジア諸国に及ぶ様々な国がゼリージュ製造を試みましたが、その繊細で高度な技術から模倣はできませんでした。

そして、近年では技術の発展とともに機械で作る手法が普及していきましたが、手作業ならではの「独特な風合い」は機械には再現できていません。

そのため、モロッコでは現在も古代から行われてきた手法と、さほど変わらない伝統手法でタイルを製造・形成し、手作業でゼリージュを作り続けています。

タイル1つ1つをパーツの形に打ち砕き、各パーツを組み合わせるという何とも細やかな作業を、丁寧に作りあげていく職人さん達には拍手ですね!

モロッコの「ゼリージュ」を楽しめる観光スポット

美しいモザイクタイル「ゼリージュ」について知識が深まったところで、最後にゼリージュを楽しめる観光スポットをご紹介いたします。

そのスポットとは、マラケシュに位置する宮殿、「バヒア宮殿」です!
場所はこちら!

私は、ジャマエルフナ市場から歩いて行きました!約20分程でしたよ!

●月〜日:9:00〜16:30(※午後は混雑するので、午前中に行くことをおすすめします。)
●所要時間:約1時間
●チケット代:70Dh(約840円)
※2021年3月現在、コロナウィルスの影響でマラケシュの歴史建造物は閉鎖しています。

19世紀に建てられたこちらの宮殿は、ゼリージュが全体的に施されている上に、内装や中庭に使用されているタイル・彫刻・ステンドグラスがどれも美しく、見ているだけでもウットリしてしまうほどの素敵な空間を楽しめます。

特に、広〜い中庭の床に使用されたタイルは、シンプルな色でありながらも圧巻のスケールです!

バヒア宮殿の中庭
バヒア宮殿の中庭

マラケシュの観光スポットでもあるバヒア宮殿は、訪れてよかったスポットの1つです。

特にタイルや装飾が好きな方は是非訪れてみて下さい!

私は宮殿内の素敵な装飾に心を奪われ、時間を忘れて夢中で写真を撮りました(笑)コロナウィルスが落ち着いて再開したら、狙い目の朝一に訪れてみてください!

まとめ

モロッコの街中を華やかに色取るモザイクタイル「ゼリージュ」について深堀りしてみました。

その美しく鮮やかなタイル装飾を手作業で行う手法は、モロッコにしかない伝統手法です。

モロッコのモザイクタイルは海外からのオーダーも多いようで、「手作りにしか出せない風合い」「モロッコの伝統」を外国人にも伝えたいという想いが込められているように思います。

モロッコに訪れた際には、この美しい「ゼリージュ」をじっくり見てみてくださいね。

きっとモロッコの物作りに対する伝統的な文化に魅了されること間違いないです!

Ayana

Ayana

Salam!幸せ先進国であるモロッコでの現地交流をきっかけに、その魅力を伝えるべく、オリジナルツアーを企画・提案しています。雄大な自然との触れ合い、現地人との交流、自身の成長、モロッコツアーはすべてを叶える旅です。これまでの価値観が覆る、特別な体験をお届けいたします。

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